遊歩百景

書き物をします。

仄灯り (goodbye)

白い怨霊が攫ったというのか

宵の残光や匂いのように

明朝横溢する空疎さを吸い

口唇の上の重みに

また動揺してしまう


もっと明るい場所でいられたらいいよね

それなら冷え切っちゃってるスープはもう片そうね


小さい伴類がこさえたというのか

山麓を覆う濃霧のように

雲散すると思い知っていても

枕頭に浮かぶ映写に

また手をやってしまう


もっと明るい場所でいられたらいいよね

それならこの取っておいちゃってるカップはもういらないよね

 

2nd album goodbye

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