遊歩百景

書き物をします。

螺旋階段 (goodbye)

払暁の青い陽光の

暴いてゆく居間

ご愛用のカップの破片

胡乱に見遣る

両膝抱く細く白い腕

可哀想になって

恍然と愛憎の融和擁した


文句のよう 模造のよう

(だけどどうしようもない)

文句のよう 模造のよう

(だけどどうしようもない)

文句のよう 模造のよう

(だけどどうしようも○△☆×…)

鈍痛曖昧に溶解し精細を失する


もう降下しゆく螺旋状の 暗い深い病

余韻が懲りず塵埃を踏んで 懊悩や快誘うまた


牧草を食む乳牛のような

平穏が欲しいと

実の情も何も知らないで

頬杖つき言う

忌憚のない安い発想が

可哀想になって

恍然と愛憎の融和擁した


阿諛のよう 倨傲のよう

(だけどどうしようもない)

阿諛のよう 倨傲のよう

(だけどどうしようもない)

阿諛のよう 倨傲のよう

(だけどどうしようも○△☆×…)

鈍痛曖昧に溶解し精細を失する


もう逍遥しゆく円環状の 脆い緩い病

倦怠が絶えず感傷を呼んで 慰撫後生と乞うまた


もう降下しゆく螺旋状の 暗い深い病

余韻が懲りず塵埃を踏んで 懊悩や快誘うまた


もう沈潜しゆくケロイド状の 温い柔い病

飢え一切を癒し得ないまま 創傷掻し膿むまた

 

2nd album goodbye

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