遊歩百景

書き物をします。

『ingの終わり』 (wavelet)

水路に如かんばかりの相性の様相

かえって異様なくらいに好候

今が完璧に近いほどに怖い

いつ何時失うとも知れないと


煩悶は離れないさも溶接みたいに

要領よくいなせない現状が痛い

この愚直さを愛の要件と言えるの?

ろくすっぽ己さえ知らん癖して


もうそんな問答はいい

情動の勅令の 傀儡と化そう

打たば赤錆びるしかないという

諦観はもう一掃しちゃいたい


いつ散ろうとも構いやしない

全盛の状態で 終演の歓声まで

一切瑕瑾と無縁の関係に

汚れないように シルク状の色に

前例も比類もない

過去と雲散しゆく 時間と一線を画し

ingで刻もう永劫に

濾過したみたいに 純粋培養の最後


ああそう寝具ワンセットで同衾をしたって

字義通り一つにはなり得やしない

無論

そういった不条理かつ非情なる

迷宮性を突き崩し得ない惨状は

幸なるや不幸なるや如何


眩暈がしちゃうよ

ああ氷嚢が欲しい

考える度に不可能性を感じる

誰もが面する問題なんでしょうか

昨晩さえ寝そびれたというのに


でも

深刻なようで不意に誘う鶴唳に

呆れちまうくらいに氷解しちゃう滑稽さ

如上のようなある種の自浄作用をこそ

証左に他ならないと見做そう


懊悩の時間は超下んない

目敏い目線

喜怒哀楽の饗宴

萌芽すりゃ枯れるしかないという

無常観は金輪際無視したい


いつ散ろうとも構いやしない

全盛の状態で 終演の歓声まで

一切瑕瑾と無縁の関係に

汚れないように シルク状の色に

前例も比類もない

過去と雲散しゆく 時間と一線を画し

ingで刻もう永劫に

濾過したみたいに 純粋培養の最後


いつ散ろうとも構いやしない

全盛の状態で 終演の歓声まで

一切瑕瑾と無縁の関係に

汚れないように シルク状の色に

前例も比類もない

過去と雲散しゆく 時間と一線を画し

ingで刻もう永劫に

濾過したみたいに 純粋培養の最後


最高の全盛を永劫に

もう迷いやしない